眼が大きくなって変!、「緑内障」

【房水と眼圧】

眼は房水と呼ばれる液体で一定の固さを保っていますが、この一定の固さを保つ圧力を眼圧といいます。
眼の大きさは変化しませんので、この房水の量が眼圧を左右します。
眼の正常な眼圧は、この房水の生産と排出のバランスで保たれています。
房水がうまく排出されないと、眼の中の房水の量が増加して眼圧が上がります。

【眼圧の上昇】

指で皮膚を強く押してから離すと、その部分が白くなっているのがわかります。
それは指で皮膚を押すことにより、その部分の血液が押し出されるために白く見えるのです。
しかし押すのをやめると血液が戻り、皮膚はもとの色となります。

眼圧が高くなると、眼の中でもこれと同じようなことが起こります。
眼圧が高くなると眼の中の血管が押されますから、眼の中の血液が流れにくくなります。

このような状態が続くと、最初に問題が起きるのは眼の奥の視神経なのです。
眼圧が下がらなければ網膜を永久的に破壊し、眼の他の重要な組織を傷つけてしまいます。

ただ、どの程度の眼圧になれば視神経が障害されるかは個体差があります。

【緑内障とは】

緑内障とは、眼圧が正常圧を超えている状態をいう一連の症候群です。
眼圧の単位は血圧と同じで、普通は15〜17mmHgですが、30mmHg以下であれば正常としています。

【原因】

房水の排出路の閉鎖、炎症状態になっている、外傷、腫瘍、瞳孔の閉鎖、レンズの異常などがあります。
また先天性の場合もあります。
特に老齢犬に多発しますので、定期検査などを行い注意しなければいけません。

【症状】

急性のものでは眼の痛みが激しく、涙も多く出ます。
結膜が真っ赤に腫れ、レッドアイとも呼ばれる状態になることもあります。
視力の低下がみられます。

慢性のものでは激しい痛みなどはありませんが、角膜に血管がはいってきたり、白内障になったり、水晶体がずれたりします。

眼圧が高い状態が長時間続くと眼が大きくなり、牛の眼のように大きく出てきてしまいます。
緑内障でもその症状が進むと、眼圧が低くなることがあります。
眼は腫れているのに、低眼圧状態なのです。

【重要事項】

動物はヒトと違い自覚症状を言葉に出しませんので、症状がかなり進んだ時点での来院が多くみられます。
急に起こった場合には、直ちに病院での治療を開始する必要があります。
目ヤニ、涙目、眼のしょぼつきなどの症状があれば、すぐに受診しましょう。

半年に一度は眼の健康診断を受けましょう。
詳細は“眼も診療可能な動物病院”を受診して、聞いて下さい。